コミュサーブログ第468回目。
春のお彼岸も過ぎ、東京では桜が開花したのに青森は雪の中(笑)。
いかがお過ごしですか?
今回の担当、くどう まことです。
桜といえば、尾崎豊さんの訃報を仙台・八木山の満開の桜の中で
聞いたことがセットになっている、くどうです。
別にファンと言ったわけではないが、思い出深い方です。
さて、年明けからこっち、かなり気持ちに余裕ができたので、
休憩時間に読み継いでいた本を読み終わりました。
2日に3冊といったペースでまさに『いっき読み』。
本を読みながら、今回『ある深夜番組』のことを思い出した。
その番組のタイトルは『よいくに』
とある国の王様が新しい法律・憲法を作るため、家庭教師「タマ」から
世界各国の憲法・法律をレクチャーを・・・といったコンセプトの番組。
まさにサブカル系全盛期。
デカパン一丁に王冠被った王様に、『ザーマスメガネ』の若い家庭教師。
その時はツッコミ入れながら見ていたから、肝心の中身は記憶に残ってはいない(笑)。
そんなことを思い出しながら読んだ、
『彩雲国物語/雪乃紗衣』のシリーズ。
いわゆるライトノベルのジャンル。
『華系(中国風)ファンタジー』な世界観。
『神様』の概念が無いので、奇跡を起こすのは仙人。
アニメ化されたことがあるからご存知の方もいるかも?
表紙・挿し絵に紛らわせるが、中身は結構ハード目。
男女差別にブラック労働(笑)。
疫病・災害の偏見や隔離の孤立無援。
問題解決に奔走する主人公。
他にも家族を皆殺しにされ、生き残った弟を助けるために
両脚を失いながら犯罪組織に身を落とした兄のエピソード。
一族郎党皆殺しはマストだから、復讐するためだけに必殺技を身に付けたり、
皆殺しを回避するために暗殺者として生きる人など。
けっこう血生臭い内容の話ではある(笑)。
それなのに読み終わるとなぜか清々しい気持ちになるのは、
殺伐とした出来事の中でも実らぬ恋を胸に秘めていたり、
なかばあきらめかけた願いや想いを追いかける、といった
モブキャラ含む登場人物たちが生き生きしていて、泣き笑っている
そこに甘酸っぱさを感じたり、胸熱にさせるのですよ(笑)。
それは作者の優しさであろうとおもう。
で、ヒーローの描き方が『やっちまった系』の『ガッカリイケメン』。
とにかく『しくじりまくった人』
そんなヒーローが最後に辿り着いた『国のすがた』とは
『武力に頼らない』こと。
物語が始まる前、先代王の時代がかなり荒れた情勢だったのもあって、
登場する人たちが皆、それぞれの『よい国』を夢見ていた。
その『国のすがた』を描いた言葉の中で印象に残っているのが、
『子どもがあんなふうに泣かないで、笑っていられるような国がいいな。』
これは、残虐非道と言われた先代王がただ一人愛したであろう女性の言葉。
本編18冊、外伝4冊、単行本1冊読み終えて、
この血塗られた先代王がとてつもなく深く愛に溢れた人だったのかと、驚く。
「その人の一面しか見ずに決めつけていてはいけない」と思いながらも
どうしてその時の感情に流され、つい決めつけてしまう自分が(涙)。
日々精進、といったところでしょうか(笑)。
もうひとつ『よい国のすがた』を探している物語を。
『十二国記シリーズ/小野不由美』
どちらかといえば、ホラー要素が強いかなと思うのだが。
こちらは『国が』というより、『人は、自分がこうありたい。』という
すがたを求めていく話のように思えるが、こちらの方はまた別の機会にしようかな。
どちらの本もかれこれ約10年近く前の作品。
最近、新装版が発売されていたらしい(笑)。
あんまり書店行ってないから知らなかったです(Book・Offならよく行くのだが…笑笑)
本当、久々に本の世界に浸ったのでした。
次はどれの世界にハマろうかな?
第468回目、くどう まことでした。