スタッフ日記

確かに彼はそこにいた。#平家物語#経政#平経正#おひとりさま読書会

コミュサーブログ第507回、
いいえ第508回目。

なんか知らないうちに季節が巡り、
ハロウィン終わって、街はクリスマスモードに入っていて、
暦の上ではもう冬になってしまい、会う人たちに
『また痩せた?』と聞かれることの多くなった
くどう まことです。

ここ数年、いつの間にか秋が過ぎていることが多く感じています。
『お出かけ』的なこともしてないし~なんて思っていた先日、
ふと頭をよぎったこの言葉、

『居場所は探すのではない、作るもの』
『作るとしてもどうやって?』
『場所はどこ?』

秋は確実にくどうを『ノスタルジックな』気持ちにさせていたみたいです。
空を見れば三日月が薄く夕焼け色の中に浮かび、物悲しさがなんとなく。
そんな夕暮れ時の空を見ていたからか、
『自分って何?居場所はどこ?』な感じになったのでしょう。

そんな時に思い出したのが、お能の『経正(つねまさ)』。
そこの一場面(仕舞の『クセ』と言われる部分)

タイトルの経正くん、平清盛の甥っ子で琵琶の名手。
名器『青山(せいざん・バイオリンのストラディバリウス?みたいな?)』を貸与されたり
リサイタル(宇佐八幡宮での奉納演奏)とかしたりした人。

思い出した、お能の場面は言ってみれば『後日談』

一ノ谷の合戦で亡くなった経正くんの供養をしてたら、
本人来ちゃって琵琶を奏でて舞を舞い、超楽し~ってなってる場面。

そう、メインの主人公は『もう、死んでいる』のです。

『後日談』と、いうからには『本編』があるワケで。

その本編は『平家物語』

『祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり』
で始まるこの物語。

登場人物も、後白河法皇に源義経と弁慶、平清盛、那須与一、木曽義仲。
女性も多数登場する。
有名どころでいえば、静御前や巴御前。建礼門院、二位の尼や小督局…

お能はもちろん、文楽、歌舞伎に浄瑠璃、宝塚歌劇にテレビドラマ…
と、いわば日本の娯楽の根底にあるのでは?と思うくらい。の壮大なネタの宝庫。
まるで三国志のようだわ、が今のところのくどうの感想。(笑)

本編では、平家の没落で京都を離れることになった経正くん。
仁和寺にいる元上司?元主人?に別れの挨拶と琵琶を預けにいって、
仁和寺の方々の引き留めを振り切り一族の都落ちの行列を追っていく…

で、やってた法要は『管弦講』
今だったら、音楽葬?なかんじ?だろうか。
けっこう、にぎやかなものになった様な(笑)

その夜更けに本人(経正くん)がす~っと現れて、お坊さんに法要のお礼を言い、
懐かしの楽器(琵琶・青山)を弾いたり、舞を舞ったり…
と、楽しい夢のようなひと時を(笑)

この時、白楽天の詩を引用して、琵琶の音をイメージさせています。
(後になってからくどうは知った(笑))

それは鳳凰の鳴きあう声、鶴が巣籠りになく声、
または夜明けを告げるニワトリの声…

この話のどこが、『自分の居場所』の話に繋るのか?というと、
ポイントは、『彼(経正くん)が何に惹かれたのか?』なのだと思う。

物語的には琵琶や楽器の音に惹かれて、という風に解説されているけど、
経正くんを偲び、彼のために人が集う…

その気持ち、心に惹かれたのではないのかとくどうは思う。
それこそ『自分(経正くん)の居場所』だと思っていたからこそ、
その場所(経正くんの場合は京都・仁和寺)に現れたのではないのかと。

逆の視点で見れば、今でいう『DVDライブコンサート』のように
時間や場所を超え、在りし日のアーティストの姿見るのに似ているように思う。

場所は変われど、
『そのアーティストが在りし日の姿でライブをしている』
のだから。

そういう意味で、『その時そこに彼(経正くん)は居たのだ』と言えるのだ。

はじめに『居場所は作るもの』なんて思ったのだが、
『見つける』ほうが正しい言い方なのだろう。

それだと、『あとから思えば、あの時のあの場所が…』なんてことになるかもしれない。
今いる場所が『自分の居場所じゃない』と悩んでいたとして、
『自分の居場所ってどんなところなのだろう?』
そこをクリアにしていかないと、いつまでたっても辿り着かない。

『なにが好きで何が嫌』なのか。
うまく表現できない『もどかしさ』と好きを理解されない『歯痒さ』が
苛立ちとなって、外に向かい、結果として『問題行動』として見られてしまうのではなかろうか。

『自分の居場所を見つけるまでの中継地点』または『階段の踊り場』のような場所は人それぞれだけど、
情報がなければたどり着けないし、情報過多のこの時代ではそれに振り回されてしまう。

 

最後、経正くんは合戦の時のフラッシュバックで
パニック状態になって、そこから逃げるように姿を消してしまう。

そう、『こころの健康』がなければ、見つけた居場所も暗い闇の向こうに隠れてしまうのだ。
日々傷つき、悩み孤独を感じているなら、なおさら『居場所』は遠くなり見えなくなってしまう。

だから、せめて『日当たりのいい階段の踊り場』が欲しいと思う。
踊り場、通過点だから特別なにかがあるワケでは無いけれど、
そこで足を止めたり休憩したり。
場所によっては椅子があったりして、居心地が良かったりする。(笑)

人の歩み(人生とか?)はそれぞれでさまざま。
一様ではないのだから、そんな場所があってもおかしくは無いハズ。

そんな場所のひとつに『あおもりサニーヒル』がなれればいいな、と思いながら、
冬へと季節を変えていく窓の外を眺めるくどうなのでした。

今回はここいらで。
くどう まこと でした。

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