コミュサーブログ第531回目
今回の担当、くどうまことです。
新型コロナウイルス感染症に関連しまして。
最前線で戦っている医療・介護関係のみなさま、
飲食業と生産者、そして物流・輸送にかかわるすべての皆さま
一日も早く、この事態が収束することを祈っています。
ここを乗り切って、思いっきり飲み食いしに出かけたいものです。
さて、こんな状況の中、くどう的『トレンドワード』なのが、
『アマビエ』
その姿を絵に描いて飾ると疫病やら災害やらが遠のいていく…?
海から現れた半魚人のような姿をした妖怪?だとか。
(うろ覚えで申し訳ない…)
似たような『疫病除け』で前から知っていたのが、
『蘇民将来』の話。
あらすじとしてはこうだ。
昔むかしのある日の晩。
『一晩泊めてほしい』と訪ねてきた、みすぼらしい恰好をした旅人を、
一夜の宿と貧しいながらもてなした一人の男、蘇民将来。
旅人はとても感謝して、お礼の代わりとしてこんな事を言った。
『自分はスサノオノミコト。家の玄関に茅の輪を飾り、
【蘇民将来之子孫也(そみんしょうらいのしそんなり)】
と書いたものを掲げておけば、疫病神や災難神は素通りさせるようにしましょう。』
そして、またどこかへ旅立っていった、とか。
そんな話を京都・祇園祭の由来を調べたときに知った。
このお祭りも『疫病退散』がそもそも発祥。
7月(旧暦だと大体六月・水無月のころ。)は気温が高く、ものは腐りやすい。
食中毒など病気が発生しやすくなる。
目に見えない病気への恐怖を、強いパワーを持つ神様に追っ払ってもらおうと
願いがこもっている。
アマビエのようではないけれど、一人暮らしをしていた時には
ソレを玄関にそれを貼っていたものです。(笑)
時期的にお勧めしたいのが、『菖蒲湯』
五月五日に入ると、病気知らずといわれる縁起物。
もともとは『端午の節句』(別名「菖蒲の節句」)に飾る菖蒲にちなんだもの。
でも、オイラの周りでコレをしているって家の話は聞かない。
(ちなみに三月三日はひな祭りではなく『上巳の節句』で桃の節句、
七月七日は「七夕(しちせき)の節句」で笹竹の節句…といった感じで
一年のうち五回、奇数月に行われる。)
この『菖蒲』
根っこが薬用、まっすぐ伸びる葉っぱが『両刃の剣』に
形が似ているので、厄除けの力があると信じられている。
清々しい香りは、まさに『初夏』といった感じの香りである。
『軒先に菖蒲の葉を飾る』なんて風流なこともあって試してみたいのだが、
ちょっと気恥ずかしかったりする(笑)
くどうの家では、『季節の飾り物』は、もうしていない。
子供のころは、鯉のぼりやクリスマスツリーは飾っていた記憶はある。
(それで十分な気もするが…)
『柏餅』も、実際初めて食べたのは高校卒業してからだったし(笑)
『桜餅』が二種類あることを知ったのも、ちょうどそのころ。
『関東風』『関西風(上方風)』なんて呼び方を知ったのもこの時期だった。
(ちなみにくどうは関西風の『道明寺桜餅』の方が好み)
そこから『季節の和菓子』に興味が向かっていったんだなぁ~(笑)と、
今更ながらにしみじみとしてしまいました(笑)
話は戻って、『蘇民将来之子孫』のスサノオノミコト。
結構やんちゃな人(神さまだけど)。
実は『和歌』を最初に読んだ人?だったりする(だから、神様だってばよ)。
『八雲たつ 出雲八重垣 つまこみに
八重垣つくる その八重垣を』 (古事記)
この歌は、ヤマタノオロチを倒したスサノオノミコトが、
新居を探していた時に詠んだ歌。
『縁結び』で名高い出雲大社にも関係していくのだが、
結構『ヤラカシテいる』かなり残念なイケメン。
(勝手なイメージ。だから神さまだから 笑)
まぁ、そこら辺の事は別の機会にしておきますが、
そこら辺の事情で、『厄神』に数えられていたりする。
そしていつ起きるか分からない災害や、目に見えない病気といった存在を
『鬼』として祓いたい、遠ざけたいと人々は思い、願ったのではなかろうか。
ふと、去年の『ねぶた大賞』を受賞した、ねぶた師 竹浪比呂央氏の
『紀朝雄の一首 千方を誅す』の歌を思い出した。
『草も木も わが大君の国なれば
いづくか鬼の 棲(すみか)なるべき』
『この国に鬼のすみか(新型ウィルス肺炎とそれに関係した不況)は
どこにあるのか、いや無いのだ』という歌を藤原千方に贈り、
鬼を封じ込め、見事に退散させた紀朝雄。
だからこそ、改めてこの歌を掲げ今の病苦を乗りこえたいと願う。
そう、『アマビエ』や『蘇民将来』と一緒にこの歌をかかげて。
などと、つらつら考えていたら夜が明けてきた。
朝日に祈る。
今、この病気と戦っているすべての方々とご家族の皆さまのご無事を。
『不要不急の外出は控えるように』といわれているけれども、
『菖蒲』を買いに行こうかな?
一緒に粽に柏餅、桜餅といった季節の和菓子も買って(笑)
そして、野点よろしく、外で抹茶を点てようかな?
何気に怠けていたことを切り上げて、先へいこうと思う。
新しく始まるときにすぐ動けるように。
五月。
暦の上では『夏』へと季節は変わる。
ふてくされてはいられない。
くどうまことでした。