スタッフブログ第562回は福原がお届けいたします。
今、青森にヤクザなんて居るんでしょうかね?
暴対法が施行されてから、長年経ちますが、
表立った事件も無いし、
ハロウィンでお菓子配ってるわけでもないし。(笑)
平成になってから、巷に危ない人たちは居なくなってしまった雰囲気です。
でも、昭和の香りが色濃く残る平成の初めには、
まだ、怪しい話がそこここにあったんですよねー。
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私が、青森に帰ってきて、商売を始めたころ、
尊敬する人生の先輩(70歳代)が、
とても有難い金言をくださいました。それは、
「あなたがもし、全財産を取られる災難に遭うとしたら、
それは、巨悪の大物にやられるのではなく、
そこら辺のチンピラの仕業である。」 と、いうものです。
それ以降、地域に根を張って、油断せず、
まじめにやっていこうと誓ったのでした。
しかし、30年近く前は色んなことがありましたよ。
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「エピソード1」
ある、ヤクザ屋さんに、大きな壺が売れました。
届けてほしいというので、軽トラに積んだ壺を、
大邸宅の大広間の巨大な床の間に、運び込み、
「では、代金2万円(激安)頂きます。」と申し上げると、
ヤクザの隣に座っていた子分が、床の間の金庫から、
おもむろに、100万の束を掴んでこっちに放り投げて来た!
何だなんだ?と思っていると、「そこから2枚抜け」と言う。
(下品なことするなー)と思いつつも、
2枚抜き取り、残りを返すと。今度は、
「領収書、20万円って書け」なんてこと言う。
「え?そんな金額の出したら、あと18万売らないと合いませんよ」
と返すと、親分子分揃って爆笑。
「アハハ、こいつ、本気でビビッてらじゃ。」
・・・・・・・・。
2万円もって、速攻で出てきましたよ。
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「エピソード2」
とある、津軽の田園地帯。その日は掛け軸の出張鑑定。
そのなかに、ひっそりと建つ豪邸。
玄関には、型落ちのベンツ。
中に入ると、「〇〇組」という、金ぴか看板(金メッキ)
すごく嫌な予感。
お客様は、50歳代のご夫婦。
お二人とも、地方の暴力団ゆかりの方々とのこと。
(そんな自己紹介、聞いたことないよ。帰りてーー。)
先祖代々掛け軸を集めるのが趣味で、
大親分から頂いた物もおおいのだという。
ゆうに50本以上はある・・・
初めの10本を見て、どうも、有名作家の偽物が多い。
全てを見終わって、「名前は立派ですが、この中に本物はありません。」
と告げると、旦那さんは、淡々としていたが、奥さんが凄かった。
「ウチの先祖が親分から買ったのが、偽物な訳あるかァッ!!」
と、啖呵を切ってきた。(ように聞こえた)
私も、俯きながらも、内心、
「旦那より、奥さんの方が、極道、向いてるな。」
と、妙に感心していたのでした。
おわり