スタッフブログ第571回は福原がお届けします。
唐突ですが、「予期不安」という言葉、ご存知ですか?
パニック発作に関する用語で、発作を一度経験した人が、
恐ろしい発作がまた起きるのではないかとの不安感が生じることです。
障害であるとの診断を受ければ、通院して治療となりますが。
はたして、これは、珍しい症状なのでしょうか。
それを、生来の性格として生活している人も多いのではないでしょうか。
何を隠そう、私も、何でも不安だった時期がありました。
特に顕著だったのは思春期の頃でした。
今だったら、中二病なんて言葉もありますけど、当時は・・・。
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エピソード1 「のび太が羨ましい」
小学~中学生の男子って、暇さえあれば野球していたものでした。
昭和50年代ですね。
子供の時から超インドアだった私を、親が心配して、ボーイスカウトに入れました。
幸か不幸か、それが災いして、近所の子と野球始める機会を逸してしまいました。
野球を始める機会というのは、キャッチボールとか、三角ベースですね。
そんな経験なく、10代になりました。
ドラえもんの中では、のび太は下手ながらも、皆と一緒に野球やってるじゃないですか?
ダメなのび太が、メチャクチャ輝いて見えました。
そして、中学校!
体育の時間に、先生が、生徒へのサービスで、時々ソフトボールをやるんですよね。
地獄でした・・・・。
といっても、千本ノックとか、何かが起こる訳ではなく。
経験不足の自分が思い浮かべる、皆の嘲笑が怖いんですよね。
そうなると、順番に回って来るバッターボックスに立つことが出来ません。
なので、こっそり、最後尾に移動するのです。
皆は、早く打ちたいので、見て見ぬふり。利害は一致してます。
そのうち、チャイムが鳴って、体育の時間は終了。
以上が、私の一番極端な例です。
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思えば、子供の頃から紆余曲折のある個人商店の子供として、育った私は、
生活していると、いつ何時何が起こるか分からない。という不安を、
親が抱えていた事を、敏感に察知していたと、今ならわかります。
でも、生活することにおいては、未来に不安があるということは、
必ずしも悪いことではないんですよね。
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うんちく1.
オオカミって、群れを成して行動するじゃないですか?
その先頭、見張り役のオオカミは一番臆病で、敏感なタイプのオオカミが選ばれるんですって。
遠くのハンターがたてる、物音一つでも察知するので、それで、群れのみんなが助かるんですよね。
人間も同じで、バブルの時なんか、儲かったらまた銀行が融資するので、
自分の力の何倍にも事業広げて、結局、破産していった人、周りに多かったですが・・・
私の親は、もしかしたら、このバブルもいつ終るか分からない。という不安のおかげで、生き残ることが出来ました。
まあ、その代わり、あまり大きな博打も出来ないんですけどね。(笑)
私は、生来の不安体質と、商売の家で色んな人を見て来たおかげで、
「目の前に居る人はどんな気持ちで、何をしようとしているのか?」
といった想像力を鍛えることができました。
普通は、社会人になって、自分の気持ちで手一杯な人だと、
どうしても行き当たりばったりで、時間を浪費してしまいがちですが、その点、商売屋に生まれて良かったと思います。
何でも、バランスですね。
皆さんは、不安が強い方ですか?
どうでしょうか?
今はそれでキツくても、全然、不安が無いと逆に危険です。
どちらかというと、不安は、防衛本能的な側面もあると思うので、
上手く付き合っていきましょう。
おわり