コミュサーブログ第579回目、今回はくどうまことが担当します。
今年も早くも折り返しの6月30日。
最近では青森でも『水無月』を見かけるお店が多くなりました。
この『水無月』
何を表していて、何のために食べるのか、ご存知ですか?
これ、白い三角形が『氷』を真似て、『小豆の赤色』が厄除けを表しているそうなんです。
つまり、『氷と小豆での力で、暑い夏の厄除けを!』ってな感じのまじないのようなもの。
今と違って、氷は夏には存在しないもののひとつ。
江戸時代には加賀藩・前田家が旧暦6月1日に『氷室の氷』を4日かけて江戸城まで献上する行事があったくらい『真夏の氷』はかなりの貴重品でした。
今と違って、梅雨や真夏にはとかく食品は痛みやすく、食中毒や病気の蔓延が心配だった時代、うだるような暑さの中で触れる『冷たいもの』は格別だったことでしょう。
そんな貴重な氷、どうしたかと言うと、『かき氷』で食べる事が多かったみたい。
『削り氷に甘葛(あまずら)入れて、新しきかなまりにいれたる。』
清少納言の『枕草子』の『あてなるもの』の一節。
甘葛(あまずら)とはなんぞや?といえば、簡単なイメージで伝えると、『別モンなメープルシロップ』が近いかな?
甘茶蔓の汁を煮詰めて作るとされる『甘葛』
甘味が貴重品で、高級品だった時代ではとてもありがたいものだったことだろう。
そして、この一節と一緒に思い出すのが、『シュンドウのヒバ家具』笑笑
ラジオCMのネタですが、印象的すぎます。
ここで笑った方は同年代ですね?笑笑
さて、この『あてなるもの』。
『雅やかで上品なもの』と訳されるのですが、他に上がったものといえば、薄紫に白を重ねた服装や水晶の数珠に藤の花。
そして、かわいい子供がイチゴを食べている様子、なんかも上がっている。
江戸時代になると『土用の丑の日にウナギ』が拡がったりしますが、これも『土用には【う】の付くものを食べよ』という教えが元になっているらしい。
(他に、『冬至には【ん】の付くものを食べるのが良いらしい。カボチャは「ナンキン」だからか…)
四季があって、二十四節気や七十二侯といった季節の移ろいを細やかに見てきた日本。
青森でも、ここ最近は気温が30℃を越す日が多くなっている。
空調の効いた室内で、仕事や作業をしていると季節を感じることが少なくなってしまう。
ちょっと一息つけて、暑くなりそうな夏を乗り切りましょう!