本年もよろしくお願いいたします。
第614回は、福原がお届けいたします。
今回は、ちょっと重いテーマを、軽――く書いていきたいと思います。
新年ですからね!!
___________
先日、こんなことがありました。
とある市内のリサイクルショップでのこと。
お祖母ちゃんが、孫(男・年長さん)と、オモチャを選んでいます。
お祖母ちゃんが薦めているのは、デカくて迫力のあるクレーン車。乗って遊べるやつです。しかも安い。1000円とか。
ところが、孫は、もう、家の中で乗って遊べるクルマには興味がないんですね。
欲しいのは、ヒーローものの人形とか、怪人とか、変身グッズとか。
まあ、幼稚園の年長さんにもなったら、そっちに行くでしょうね。
でも、お祖母ちゃんは、孫に、戦隊ヒーローの世界に行って欲しくないようなのです。さかんに、それは、テレビの中だけの空想世界だ、みたいなことを言っています。
大人の経済力で、かわいい孫に何か買ってあげたいお祖母ちゃん。でも、分かりやすい、オモチャらしいオモチャを選びたいような頑なさもあります。
対して、孫は、友達の中で人気のある、ヒーローの人形が欲しいのです。
そうしているうちに、孫は、「もう何も要らない!帰る!」と、お祖母ちゃんが一番恐れていたことを言い放ちました。
少ない予算で、豪華なオモチャが手に入るリサイクルショップ。ここで孫の機嫌を損ねたら、何の為に来たのか分かりません。
傍にいた母親(自分の娘)に助けを求めました。
そしたら、母親は、息子の好みが変わってきたのを良く知っていて、
「もう、乗り物なんか興味ないよ。一回乗って飽きたら、ゴミだよ。ヒーローの人形だって、古いやつだから、すぐ飽きる。ここで中途半端なもの買わないで、誕生日まで我慢させようよ。本人がホントに欲しいもの買ってあげたほうが良いよ。」と言いました。さすが男の子の母親です。
さて、以上は、街の一角での、ほんのささいな出来事でしたが、これが、思春期過ぎるとどうでしょうか?
子供本人は、そろそろ、人生の目標として、やりたいことが出てきます。得てして、煌びやかな世界に憧れるもので、
都会に出て、アイドル・芸人になりたい、漫画家になりたい、ユーチューバーになりたい etc・・・
と、自分が、そんな世界に行けば、幸せになれるから行かしてください!と、
一生懸命プレゼンしているのに、聞いている親は、
「 それは趣味としてやっていけば良いから 」
とりあえず、勉強して、いい大学、安定した仕事に就くように申し渡す。ことが多いのではないでしょうか?
そうすると、オモチャ選んでる、お祖母ちゃんと孫の構図と、代わりませんよね。
やはり、大事なのは。
子供の時から、本人に、なぜ、それが欲しいのか、(やりたいのか)、全力でプレゼンさせるのが良いのではないでしょうか。
そして、親も、買う理由(買わない理由)を、分かりやすく説明する。
そうしてるうちに、自然と落としどころが見つかるような気もするのですが。
進路相談の時期になって、急に子供とコミュニケーション取ろうと思っても無理ですもんね。
おわり