コミュサーブログ第622回目、
今回はくどうまことが担当します。
コロナ禍が過ぎ、さまざまなイベントが目白押しで、アレを逃し、コレをあきらめ…
と、鬱々としていたここ最近。
「あおもり古書市」に標準を定め、いざ乗り込んできましたw
オープン直後に到着したので、さほど混雑はしていなくて、森林博物館の雰囲気もよく出店ブースをみてまわりました。
ここ最近は「本を読む」というより、本の写真を眺めることの方が多くなってきたオラですが、やっぱり身近に本を置いておきたい性分のようで、この本がいいな、でも多分読みきれない…
など、グダグダ、ブチブチ考えながらブースを回っていると、茶封筒が沢山ならんで入っている箱が!
なんだろ?と、思い一つを持ってみてみると、「三人からの手紙」と書いてあって、他も「〜からの手紙」というタイトルがつけられていた。封筒の裏には、「手紙小説在中」と赤文字。封筒に入っているスタイルに少しドキドキした。
中を見る事ができないので、タイトルだけで3通(3冊?)選び購入して、いざ開封!
「モドルが君に手紙を出したいというので」と始まる一通の「手紙」
読み手のおいらは「君」と呼びかけられ、どうやらすっぽかした約束の相手の三人から、もう一度逢えないか?といったいたって普通な一通の手紙。
読み進めるうちに「7日前に乗り込んだ船で〜」とか、「お土産に用意した暖かい靴下」とか今の時間感覚とは違った空気が流れている。
何時間も待てど「君」は待ち合わせの場所には現れなかったらしいのだが、待っていた三人の反応はバラバラ。終いには、「この手紙を読んでいる君は待ち合わせ場所に来なかった君なのでしょうか。」と。
読み始めは、手紙を盗み読んで要るようなドキドキ感があって、途中、ん?なんか変じゃないか?と疑い、最後の「追伸」に至ってはなんでやねん、とツッコミを入れていたw。
今、コレを書くために再度「手紙」を開き、読み返してみると、別の物語がオイラの頭の中で始まりかけていた。
つまり、ひょんなことから手元に来た手紙に出てくる三人と君との関係やなんやかんやを自由に設定できてしまい、パラレルワールドのように変化してしまう。
初見では、手紙の書き手は女性だと思い込んでいた。
でも、今は男性のようにも思え、姉弟と思っていた三人の関係も同級生のように思え、読み返せば、読み返すほど引き込まれてしまう。
結局、三人と「君」は逢えなかったんだろうな、と物語を終わらせてしまったのはオイラ。
その時の精神状態が映し出されているようで、なんと怖い物語なのだろうか。
しばらくは、このパラレルワールドで、時間と場所を自由に行き来できそうです。