お客様のもとへ出張に伺うと
これまでの人生を語って頂くことが
とても 多いんです。
平均4時間くらい?
爺さん婆さんっ子だったからかな?
やはり、関係あるでしょうね。
スタッフブログ第108回目は
人生聞き取り調査員
福原がお送りいたします。
先日のお客様のお話は
正に、橋田寿賀子的大河ドラマ
「商売の鬼・一度だけの恋」
はじまり~~~
¥ ¥ ¥ ¥ ¥
Kさん(女性・アラ エィティ)は
子どもの頃からお金が大好き。
小学校の頃は
親の財布からくすねては叱られていたが
中学の頃からは
細かく家業の手伝いやら、
お客さんの荷物運びのチップやら
御用聞きの御用聞きをやったりして。
貯めたお金が5まんえん!
それを母親に貸して(!)
利息で、オヤツを買っていた
数年たって 20代になったKさん
店にやってきたイケメンのプロパー(※)に
ひとめぼれ。(ここでモジモジ演技入る)
まさに後にも先にも一度限りの
大恋愛(本人談)。
そのプロパーさんの声は
とっても 甘く
どんな遠くからでも(!)聞こえたって。
さて、蜜月は長くは続かず。
プロパーさん、医学会の仕事も終わり
地元仙台へ帰ってしまいました。
その頃には、彼のことで頭が一杯のKさん
母親に
「貸してる5万円、返して!」と。
すると、母は、
「あんた!
ナンボみっとも無ぐ、のぼせでまって!
普通、男が女にのぼせるもんだ!
オンナがオドゴにのぼせで、どーすんだっきゃっ!」
って、凄く叱られたって。
(お金返したくないんじゃないか?)
と思いつつも、平身低頭あやまって。
取り返した5万円をブラジャーの中に入れ
夜の明けるのを待った。
目指すは
‘仙台行 はつかり’、4時25分発。
間に合うように、出よう と
玄関までソロリソロリ。
果して!
玄関口で待っていたのは
普段、話もしない お父さん。
何も言わず、玄関の鍵あけてくれたって。
泣いてたって。
ありがとうって言っても、
あっち向いてたって。
ようやく仙台の駅まで辿りついたKさん
プロパーさんの住所まで聞いていたのに。
なぜか
会いに行くことが出来なかった・・・。
その足で仙台の友人の処へ上がり込み。
一カ月経ち
二か月経ち ・・・。
そんなある日 駅前でケーキを買って
バスを待っていると・・・。
肩を叩く 男の手 。
!!!!
憧れのプロパーさんではありませんか!
「なんでこんな処にいるんだ!?
今、僕はお客さんの所に戻らなくちゃいけないが
そこの喫茶店で、夜になっても、待っててくれ。
絶対!帰ったらダメだよ!」
結局、夜まで待ってたら
プロパーさんが戻ってきたそうです
「申し訳ないが、貴女とは一緒になれない。
青森の親御さんの処へ帰ってくれ。」
何となく。だが、全てを察したKさん
ほどなく 帰青することに・・・・・。
¥ ¥ ¥ ¥ ¥
Kさんは、生涯独身で。
少なくない資産を整理して
ホームに入居する準備をしています
この歳まで、銀行と丁々発止、
商売にかけた人生のKさんですが
「惚れた男は一人だけ」
と、話すKさんは
乙女でした
おわり
※プロパーさん
=病院に医薬品を売り込む
担当販売員の旧称。