今回は、15年振りに復活した青森~室蘭フェリー航路での思い出を書きたいと思います。
今から34年も前。高校性の頃に親戚を含め家族全員で、祖父の従兄弟がいる北海道美瑛町俵真布まで夏休みに行くこととなりました。
1BOXのレンタカーを借り、青森から室蘭までフェリー(当時は東日本フェリー)で移動。23時頃に出航の便に乗船、しかも大部屋で雑魚寝状態…要は一番安い金額です。初めて船での長距離移動、慣れないし寝られないしで、出航1時間後にはロビーの椅子に座って過ごしていました。
その時、当時大学生のお兄さん(女性じゃなくて残念?!)が声をかけてくれました。当然、初対面でどこの誰かも知らない方でしたが、「なかなか眠れないね」ってご挨拶から会話が始まったような…。どんな話をしたか詳細は覚えていませんが、学校のことや部活のこと、好きな音楽や好きな異性のことを沢山語り合ったことは覚えています。
ずっと語っていたら、空が少し明るくなってきた窓のむこうに陸地が見えて来ました。「甲板へ行こうか」と一緒にいった時に、そのお兄さんが突然「む~ろら~んっ!!」と陸地に向かって叫んだんです。「気持ち良いからやってみなよ」と言われ、私もやってみたら…確かに気持ちが良い!下船の時に車と徒歩の人達は違うルートで降りるので、船内のロビーで「気を付けて、良い旅を」的な感じで握手をしてお別れしました。
その時の一期一会の思い出、遠い記憶として頭の片隅にはあったのですが、青森~室蘭航路のフェリーが15年振りに復活したとのニュースを見た途端「む~ろら~んっ!!」をもう一度やってみたい衝動に駆られ、昨年の11月に室蘭行きフェリーに乗ってきました。
あのお兄さんも今頃は50台半ば、元気でご活躍されているんだろうなぁ等、色々な思いに浸りながら船内で過ごしました。もし、あのお兄さん(今はオジサンか…)にまた会えたなら、34年間のアレコレを語り合いたいですね。その時は青森~室蘭間のフェリーを往復で…。