コミュサーブログ、第617回目、担当はくどうまことです。
眠い、眠いとはや4月。
新年度、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
実は、11月ごろからバイオリズムが下がっていたのか、年明けころから嫌なことが続いていて、すっかり滅入っておりました。
3月はじめころから徐々に持ち直し、年度末報告書の提出、修正と差し替えなど、目まぐるしい日々になっていました。
提出締切直前の日曜日、市内で活動しているアーティストさんの作品の展示会を見に行きました。
そこに出店していたショップさんのコーヒーを飲みたいって気持ちの方が強かったのですがw、ちょっとした憂さ晴らしの気分もあって、行ってきました。
会場をぐるっと見て、いいなと思ったものはすでに「売約済み」の表示。
コーヒー飲んで移動しようかと振り返るとその絵があったのよ。
仔犬が誇らしげに立っている。
そんな姿になぜか昔読んだ本に出てきた仔犬を思い出した。
いつでも会える
菊田まりこ:著 学研:発行
この作品は、20年くらい前に発表された作品。
飼い主との突然の別れに、飼い主の姿を探す仔犬・シロ。
ある夜、夢に出てきた飼い主の声に、
「そうだった、いつでも会えるんだ!」
と、喪失感を乗り越える、といったお話。
全然似ていないのに、なぜかシロがそこにいると思えてしまった。
「これまでずっと隠していた思い入れのある作品」と作家さんのお話を伺い、今のシリーズの原点の作品らしい。
(今の作品とテイストが違っていて、それも面白いですが、)
この絵との出会いがなかったら、この本(いつでも会える)を読み返すことはなかったと思う。
もう二度と会うことが叶わない人。
遠くにいて容易に会えない人。
住んでいる世界自体が違う人。
会えない理由はさまざまあれど、会えないことには変わりはなくて。
ふとした事で、その人を思い出して悲しい思いをしたり、辛くなってしまったり。
少しモヤモヤした気持ちで過ごしていたけれど、似ていないこの二匹の仔犬が気持ちを軽くしてくれたようです。
年度替りは、出会いと別れと、めぐりあいの季節。
青森の花の便りもチラホラ聞こえるこの頃。
今年の桜はどんなふうに見えるのだろう?
去年は応挙の幽霊画を薄暗い展示室の中で見たけれど、今年は道具を持って野点なんかに出かけようかな?
今回はこの辺で。
くどうまことでした。